【セビージャ通信】GARLOCHÍ Edition 4/21〜公演予定の“ラ・モネタ&アベル・アラーナグループのアーティストをご紹介します! フアン・デ・ラ・…

【セビージャ通信】GARLOCHÍ Edition 4/21〜公演予定の“ラ・モネタ&アベル・アラーナグループのアーティストをご紹介します! フアン・デ・ラ・…


【セビージャ通信】GARLOCHÍ Edition
4/21〜公演予定の“ラ・モネタ&アベル・アラーナグループのアーティストをご紹介します!

フアン・デ・ラ・マリア。
ヘレス出身カンタオールです。
5年前にもガルロチのステージに立っているので、覚えているかたも多いことでしょう。
帰国してからスペイン中に広がる話題の人となり、フラメンコの枠を超えたスペイン国民の人気者に。

というのは、とある夏の夜、村のフラメンコフェスティバルに出演するため、仲間たちと1台の車で移動中、警察に街道で止められて職務質問されました。
「アーチストです」と答えました。
この「アーチスト」と言う言葉も微妙で、
アートの世界の芸術家や芸人も含めば、自由気ままに無職で好き勝手に生きる人も含みます。フラメンコアーチストに身分証明書などもないので、とっさにフアンが警官に向かってブレリアを歌って踊い、粋な、ねぎらいの短い一曲を夜勤の警察にお披露目したところ、
「今のもう一回やってもらえる?」と警官がリピートを頼み、自分の携帯電話で動画に収め、SNSに動画をアップしたのでした。
そして、「遅刻するから早く行けー!」と言う警官のオチ付きで。
それがテレビ各局も取り上げ、フアンが全国ネットレベルで人気者に。

カンタオールとしても、実力も人気も鰻上りで、まもなく発表となるマヌエル・リニャンの新作のメインのグループ専属カンタオールで抜擢されてもいます。

ステージに立つ踊り手にとって、背後から伝わるハレオやパルマでのエネルギーというのが非常に重要だそうで、それを誰よりも発電パワー大で振りまくのがフアン・デ・ラ・マリア。そして見るからにわかる「いい人」「明るい人」。
スペイン語で言う「シンパティコ」感じ良い人。いつもハッピーな人。

ヘレス出身ですがウトレラやレブリハの血も入っているので、ヘレス、ウトレラ、レブリハ、セビージャ、それぞれのコンパスの違いを叩き分けして歌いこなしてくれます。

「自分の自慢、他のカンタオールとの違いは?」と聞くと、
「誰にも習ったことがないこと」だそうです。生粋のヒターノ家族のフラメンコ地区に生まれ、母がフラメンコをこよなく愛する主婦だったので、家事をしながらいつもフラメンコを歌っていた家で育ってきてるので。あとは自分で見たり聞いたりしてきたことで今に至るのだそうです。

「カンテが上手だけど、仕方なく踊りに歌うカンタオールも少なくないけど、僕は踊りに歌うのが誰よりも大好きなカンタオール!」と言います。仲間たちとチーム組んで一緒に世界を作り上げるのが大好きだそうです。

着用のジャージが地元ヘレスのサッカーチームのオフィシャルなユニフォーム。「あれ?ヘレスって今、何軍にいます???」と聞くと、「3軍、とほほ、、、」と。
ヘレスのチームは地元のサポーターが熱く支えてくれていると言うことで有名ではありますが、そのうちの1人がフアンということですね。自分の街をこよなく愛し、その全てを大切に守る。

あいにくの大雨の1週間だった先週のセマナサンタ(聖週間)にて、カンタオールとして信徒会に呼ばれ、街に出る神輿は中止になったものの、ロンダの教会内で歌ったのでした。聖週間といえばサエタですが、こういうロマンセ化したブレリア(と思われます)を歌った貴重なビデオも出てます。

https://www.facebook.com/share/r/C3skW6zshdeNHdg3/?

数日前にもブレリアの特別賞を受賞したニュースが入って来たり、実力と知名度が鰻上りの時代(いま)の見逃せないカンタオール。

一緒に行く踊り手のアベルとのコンビもキョーレツなのです。
本人は自分を一言で「ナチュラル」と言います。
カンタオールに至る経緯も、歌も何もかも、彼の全てがナチュラルなのです。
どのようにキョーレツなのか、爆発しますので、お気をつけあれ!
歌ってるカッコいい写真は本人から提供されました。

Photo & Text/ Mayumi Shimoyama
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