【出演者紹介】マリア・モレーノ&エル・ペロングループ、メンバー紹介の最後になりました。今回のグループの秘密兵器とも言える、ソルプレッサ(サプライズ)初来日のマヌ…

【出演者紹介】マリア・モレーノ&エル・ペロングループ、メンバー紹介の最後になりました。今回のグループの秘密兵器とも言える、ソルプレッサ(サプライズ)初来日のマヌ…


【出演者紹介】マリア・モレーノ&エル・ペロングループ、メンバー紹介の最後になりました。今回のグループの秘密兵器とも言える、ソルプレッサ(サプライズ)初来日のマヌエル・デ・ヒネス。

そのアーチスト名の示す通り、
セビージャ郊外「ヒネス出身のマヌエル」です。ファッション雑誌から出てきたモデルさんですか?というような素敵な容姿から、
カマロンを思いださせるような粋なカンテが響き渡ります。
見ても聴いてもかっこいいのです。

ある日のマヌエルが歌っているビデオをリンクしておきます。
世界でヒットしたカマロンの歌も少し歌ってます。
(ビデオ内の5:55-6:30くらいの部分)
🎵Viejo Mundo🎵
直訳すると「古い世界」ですけど、
Viejo(旧)に対するNuevo(新)でNuevo Mundoというとコロンブスが到達した新大陸(アメリカ大陸)を示すのですが、この歌の内容がユーラシア大陸「Viejo Mundo」で、11世紀に書かれた詩で、そこから歌のタイトルがそうなのかは私は知りません。

11世紀ペルシャ詩人ウマル・ハイヤーム(オマル・ハイヤーム)が書いた詩をスペイン語訳して、それを歌詞に起用しているのだそうで、
これを辿って行くとゲーテの詩にも繋がります。驚き。

当時は「こんなのフラメンコじゃない」とカマロンフラメンコの批判意見もたくさんあり、大好きな人と文句言う人と色々いましたね。
歌詞の内容も哲学的で、詩を最後まで追うと、人生とは?とか、考えさせられるような結末。

歌詞を深く理解していれば、やっぱりあのシンプルな歌詞から、伸ばして伸ばして奥深く歌えるのでしょうね。

セビージャのヒラルダの塔をバックに青空の下、マヌエルのカンテの舞台。
一杯片手に、こういうフラメンコも夜中のステージとはまた違い、皆の生活の中のフラメンコの一幕です。

カマロンのフラメンコも歌いつつ、
やっぱり最後はガツンとフルバージョンで、
昔から歌い継がれてきているアントニオ・マイレーナの「Se llamaba Carmen」を歌って終わらせてます。(ビデオの11:00あたりから最後まで)

この歌詞、よく色々な所で出てきますけど、語る内容は明確で、Triana出身のカルメンが、
歌って踊って皆を虜に、比べようのないその魅力、、、と歌ってるわけですが、
最後の盛り上がりの部分に、
フラメンコの歌詞の特徴の、言わんとすることは「想像してください」「自分で感じてください」「自分なりの解釈で」というような、
言い逃げされてしまった(私にとっては)部分が。
🎵Las rosas y las camelias 薔薇とカメリア
no se pueden comparar 比べられない
Tú eres la Virgen del Carmen あなたは聖母カルメン
que se adora en el altar 祭壇で拝まれる人🎵

これだけだと、何と何が比べられないのか、
具体的に判断できないと思うのですが、フラメンコのカンテを愛する人は皆詩人なのでしょうね。いちいち聞き出したりしないのですね。

郷に従わねば、、、と思いつつも、やっぱり日本人ですからその辺はっきりして頂かないと、ずっと気になるわけです。

ちなみに偶然にも本日(マヌエル・デ・ヒネスに取材をした日)7月16日は聖母カルメンの日です。

で、この曲は多くのカンタオール、カンタオーラが自分の歌の中に取り入れて歌ってるので、
ちょっとだけ(微妙な程度)これをわかりやすく歌ってるマイテ・マルティンの中に私はヒントを見つけました。

薔薇とカメリアを比べてるのかと思ってたら、
薔薇もカメリアの花たちもカルメンには敵わないということかと。(笑)
聖母カルメン像の祭壇には花も添えられる訳で、スペイン人たちの普通の生活の中の香りがする歌ですね。

日本人にとっての松尾芭蕉の俳句みたいなものでしょうか、、、、?
マヌエルは原文で歌ってますね。

"Bulerías", Manuel de Gines & Joselito Acedo.

タブラオで彼と一緒になる大御所の踊り手さんたち複数から、
「最近すごい急成長の有望なカンタオールの青年がいるんだよ」と噂では良く聞いていました。
どこに連れて行っても万能のカンタオール。
昨日はロンドンの劇場を満席にしたメルセデス・デ・コルドバのステージにも立っていました。ストーリーある俳優的動きのカンテもオッケー。
ぺぺトーレともステージに出てます。即興型ガンガン行くのもオッケー。
フェスティバルではカンテの1人舞台を組まれて、地元人たちを魅了させてますし。

そしてそして、もっと驚きなのが、フラメンコとは全然関係ない別世界でも活躍のマヌエル、42,195kmを完走するランナーでもあります。
もちろんプロのランナーではありません。フラメンコのカンタオールです。
が!
アマチュアの3%しか達成できないという、
2時間50分を切って走り抜くのです。(Sub2:50)
マラソンの世界では、3時間切るのを「サブ・スリー」と言い、2時間10分を切るのを「サブ・テン」と言ったり、専門用語があるのですが、マヌエルの2時間50分は、日本語では「サブ・エガ」というのだそうです。

エガって何???と思いウイキペディアで調べたら、語源が「江頭2:50」という、マジですか〜?!?!!
その専門用語の語源説明が真面目に書いてありました。

マラソンのリズムとフラメンコのリズム、
全然違って、走りながら身体からブレリアのリズムが出てきてしまったら大変(走りが乱れそう)ですけど、本人提供、ランナーのマヌエルの写真を載せてみます。

フラメンコの時とまるで違う姿、完全切り替え、リズムが混乱することもないのでしょうね。
ちなみに恐竜が写ってるのは恐竜の中の人ではなく、走ってる方がマヌエルです。(笑)

初来日、初ガルロチ。
これからどんどん世界に羽ばたくマヌエル・デ・ヒネス、行きます!

写真/1.2枚目Laurent Robert

Photo & Text/ Mayumi Shimoyama
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